2026年3月26日 10:26
みこもかる通信~web版~第13回 隕石探しに挑戦!!
第13回 隕石探しに挑戦!!
隕石、と聞いてどんなイメージを持っていますか?
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私は映画アルマゲドンの様に巨大な彗星が地球に迫ってくる映像が頭の中に浮かびました。地球滅亡レベル、恐竜絶滅レベルの大きさまではいかなくても、火球(隕石が大気圏に突入する際激しく発光する現象)が観測された、隕石を発見した、というニュースは稀に報じられます。いずれにせよ「隕石」と聞くと、一大事、もしくは見つけたらめちゃくちゃラッキー、といった印象を持つ方が多いのではないでしょうか。
レアな存在として認識されている隕石ですが、実は地球には365日隕石が降り注いでいます。その隕石は巨大なものだけではありません。直径1mm未満の隕石は、「微小隕石(ビショウインセキ)」に分類され、「微隕石(ビインセキ)」「宇宙塵(ウチュウジン)」「流星塵(リュウセイジン)」とも呼ばれています。微小隕石は大気圏突破後に雨や雪と一緒に時間をかけて地上までやってきます。その量はなんと年間5000t以上とも言われています。予想以上の量でした。
そんなに大量に降ってきているのならば、見つけられるかもしれない!!
という事で、実際に微小隕石を探してみることにしました。1mm以下の隕石を見つけるなんて途方もない話かと思えますが、「鉄隕石(隕鉄 いんてつ)」に限っては探す方法がありました。
隕石の種類は、大きく鉄隕石、石鉄隕石、石質隕石という3種類に分類されます。この中の鉄隕石は、鉄とニッケルで構成されているため、磁石に強く反応します。この性質を使って採取を試みました。
次に探す場所ですが、微小隕石は雨や雪と一緒に降ってくるという事で、高い建物の屋上や雨どいに溜まっていることが多いそうです。早速会社の屋上で探してみることにしました!屋上で磁石を引きずりながら数周すると、磁石には砂粒がたくさん付着しました。
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ここで、微小隕石(鉄隕石)の特徴を説明します。
微小隕石(鉄隕石)の特徴
・大気圏に突入した際の摩擦熱で溶けてほぼ球体である
・特徴的な構造(ウィドマンシュテッテン構造)を持つことがある
・鉄とニッケルの合金(地上では鉄とニッケルの合金はほぼ存在しない)
これらのヒントを元に実体顕微鏡で探してみると、、、
球体を一つみつけました!!
肉眼では見えない表面の構造を電子顕微鏡で観察してみると、、、
表面に複雑な構造があるのがわかります。
元素分析してみると、、、
鉄とニッケルが検出されました!!ニッケル含有量は計算値として20~30%であり、人工の鉄とニッケルの合金と比較してニッケルが多く含まれていました。
これはもう微小隕石と言っても良いのではないでしょうか!?(初心者ですので、隕石に関する知見がある方のご意見お待ちしております!)
今回の試みで、なんと職場の屋上から微小隕石(らしきもの)を発見することに成功しました。広大な宇宙からやってきた物質が、もしかしたらご自宅の雨どいや屋上にあるかもしれないと思うととても夢がありますね。
今回元素分析には、EDS(エネルギー分散型蛍光X線分析装置)という分析方法を使用しました。この装置は電子顕微鏡に付属していることが多く、対象の細部を観察しながら、元素分析を行うことができます。対象の物質に電子線を照射すると、その物質を構成する元素特有のX線が放出されます。その放出されたX線のエネルギーを解析することで、対象の物質がどんな元素でできているかがわかります。
長野県薬剤師会検査センターは、異物試験のご依頼があった際、この装置を使って分析を行うこともございます。水だけでなく、特殊な元素分析も対応可能ですので、お気軽にお問合せください。
ねこ好き研究員 ねこ田










































