2026年4月30日 13:09
みこもかる通信~web版~第14回 ナフサってなんだろう?
第14回 ナフサってなんだろう?
中東情勢に関するニュースの中で、ナフサ不足、ナフサ危機、「ナフサ」という言葉がよく出てくるようになりました。この「ナフサ」、現代社会に生きる私たちにとって非常に重要な役割を果たしています。ナフサとは何なのか、ご説明いたします。
ナフサとは
ナフサ(英:naphtha)とは、原油を蒸留分離して得られる石油製品の一種で、粗製ガソリンとも呼ばれています。原油からはナフサの他に、重油・軽油・灯油・LPガス等が分離されます
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このナフサを更に熱分解すると、数種類の石油化学基礎製品を得ることができます。
これらの基礎製品から、プラスチック、合成繊維、合成ゴム、合成洗剤、塗料などの原料となる「石油化学誘導品」(中間製品)が作られます。そして、これらの中間製品は関連産業の工場に運ばれ、様々な製品に加工されます。例えば、パソコンやスマートフォン、テレビ、その他家電製品、自動車のパーツ、シートや内装、ワイシャツやスポーツ用品などの衣料品、塗料など様々な分野で使われています。
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このように、ナフサは様々な産業に使われる素材の原料となる為、とても重要な物質です。
ナフサ、実はこんな物の原料にもなっています!!
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ナフサの今
日本のナフサの調達先は、ほぼ中東産ナフサに依存している状態です。昨今の中東情勢の悪化により、原油及びナフサを載せたタンカーの運航状況や流通ルートが不安定になってりました。このことが、国内外の石油化学製品メーカーへの打撃となり、プラスチック製品に依存している現代の生活に大きな影響が出ている現状です。
また、ナフサ不足の影響を考えて流通を慎重にしすぎた結果、必要な所に石油系製品が届かないという現象が起きています。
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日本の主な輸入先である中東諸国産の原油は、重質~軽質あたりの性質を持っています。そして、日本は石油製品消費量、生産量どちらもガス・ナフサ・ガソリンが多くの割合を占めています。そのため日本の精油所は、中東産原油から効率良くナフサ等の需要がある製品を造るよう最適化されています。
このことから、中東情勢の悪化により石油の輸入先を変えようとしても、日本既存の製油所が中東以外の産地の原油に対応できるのか、これが課題となっています。
現代社会に欠かせない存在であるナフサ、今後の動向に注目していきたいと思います。
「TPH試験」
今回は石油に関する話題でしたので、当検査センターの油に関する検査のご案内をさせていただきます。
土壌や池に灯油やガソリンをこぼしてしまったことはありませんか?
土壌や水中の石油由来成分(全石油系炭化水素=TPH)を測定し、油種の同定と油汚染の評価と行うのがTPH試験です。石油由来の油(鉱物油)の沸点の差を利用する分析方法です。TPH試験を行うと、下記の測定データを得ることができます。それぞれの油種によってピークが現れる時間帯に差がある為、試料がどの種類の鉱物油かを判別することができます。

地下水汚染の可能性、土地価値への影響を考え、油臭や周辺の池や田んぼに油膜を確認した場合には早急に対策を講じる必要があります。環境省が出している油汚染対策マニュアルの中でも、油種の同定が求められています。油による土壌汚染について、長野県薬剤師会検査センターまでお気軽にご相談ください。
ねこ好き研究員 ねこ田








































